スタジオで撮影を始めた人が、色味の違和感に気づいたときにぶつかる壁。
それが「ホワイトバランス(WB)」の設定です。
「せっかくのモデルさんなのに、肌の色が黄色っぽくて不健康に見える…」
「オートで撮っているのに、シャッターを切るたびに色味が変わって安定しない…」
こういった疑問に答えます!
室内ホワイトバランス設定を安定させる3つの手順
ホワイトバランス設定でやってはいけない注意点
色味の調整で一番大切なこと
※5分ほどで記事は読み終わります。
5分後には、室内でも「理想の肌色」を再現できるようになっているはずです。
室内ホワイトバランス設定を安定させる3つの手順
手順は下記のとおり。
- 手順①:「オート(AWB)」から卒業する
- 手順②:プリセット(太陽光・電球)を切り替えてみる
- 手順③:ケルビン(K)を数値で指定する
順番に解説していきます。
手順①:「オート(AWB)」から卒業する
室内撮影において、カメラの「オート」を過信しすぎないことが大切です。
「ホワイトバランスを固定(マニュアル設定)」しましょう。
オートだと「カメラの気分」で色が変わってしまいます。
例えば、モデルさんが着ている服の色が赤なら青っぽく、青ならオレンジっぽくと、カメラが勝手に補正をかけてしまい、写真によって肌の色がバラバラになってしまいます。
試しに、同じ場所でホワイトバランスの設定を「太陽光」などに固定して数枚撮ってみましょう。
色のばらつきがなくなり、後からの編集(レタッチ)が圧倒的に楽になります。
「オートの方が正確じゃないの?」と思うかもしれません。
確かに精度は上がっていますが、室内の「ミックス光(窓からの光と電球の光の混ざり)」には、最新のカメラでも迷いがち。
オートで設定されたホワイトバランスは、あとでレタッチする際にも手間が増える場合があります。
手順②:プリセット(太陽光・電球)を切り替えてみる
「設定が難しそう」と感じるなら、まずはカメラに入っているアイコン(プリセット)を選びましょう。
初心者におすすめの基準は「太陽光」または「電球」です。
失敗のほとんどが「オレンジすぎる(アンバー)」か「青すぎる(ブルー)」のどちらか。
- 窓からの光がメインなら「太陽光(5200K付近)」
- オレンジ色の照明が強いなら「電球(3000K付近)」
オレンジっぽい!と感じるなら「電球」マークに変えるだけで、画面に青みが足されてスッと白い肌に戻ります。
まずは難しい理屈抜きで、この2つを切り替えて「自分の目に正しく見える方」を探してみましょう。
手順③:ケルビン(K)を数値で指定する
プリセットでしっくりこない場合は、さらに一歩進んで「数値」で指定しましょう。
「ケルビン(K)」という項目で数字をいじってみてください。
数値を変えるだけで、色の温度をミリ単位で調整できます。
この「自分好みの色温度」を見つける作業が、プロっぽい写真への近道。
方法としては、4500K〜5500Kの間で少しずつ数値を動かしてみるのがコツ。
数字を小さくすれば青くなり、大きくすればオレンジになります。
「適正な色がわからない」と思ったら、
白い紙や壁を撮ってみて、「ちゃんと白く見える数字」を探せばOKです。
ホワイトバランス設定の注意点
注意点は3つあります。
- 注意点①:RAW(ロウ)で撮影しておく
- 注意点②:ミックス光を極力避ける
- 注意点③:液晶の「明るさ」と「色味」を混同しない
順番に解説します。
注意点①:RAW(ロウ)で撮影しておく
RAWで撮っておけば、撮影後にホワイトバランスを「劣化なし」で変更できます。
JPEG(普通の画像形式)だと、後から無理に色を変えると画質が悪くなります。
「現場で設定をミスっても後で救える」という保険をかけておくと撮影しやすくなります。
注意点②:ミックス光を極力避ける
前回の記事でも触れましたが、窓の光(青い)と電球の光(オレンジ)が混ざると、ホワイトバランスはどこに合わせても正解を見つけづらくなります。
「今日は窓の光だけで撮る!」と決めたら、部屋の電気は迷わずオフにしましょう。
迷う要素を極力絞り込んでいくことを意識するとうまくいくはずです。
注意点③:液晶の「明るさ」と「色味」を混同しない
「色が悪い」と感じる原因が、実は液晶の明るさ設定のせいだった、というパターンも多いです。
設定をいじる前に、一度スマホに転送して見てみるか、ヒストグラムを確認してみましょう。
「色」の問題なのか「明るさ(露出)」の問題なのかを切り分けて、”液晶を少し疑う”くらいの感覚でいると感覚が掴めてくるはずです。
色味の調整で一番大切なこと
「正しい色」よりも「好きな色」を優先することです。
ホワイトバランスには「正解」の数値がありますが、写真は算数ではありません。
夕暮れ時の情緒を出したいなら、あえて少しオレンジ味を残すのもあり。
透明感のある涼しげなポートレートにしたいなら、あえて青めに振ってもいい。
「白を白く写す」のはあくまで基本。
そこから自分の表現に合わせて「色を遊ぶ」余裕が出てくると、撮影はもっと楽しくなります。
初心者のうちは、まずは「変な色(肌が緑色など)」にならない設定を覚える。
その上で、モデルさんの肌が一番きれいに見える自分の「黄金値」を見つけましょう。
この記事の内容を試してみたい方は、まずは家にある白い物を、部屋の電気や窓際の光で「白く写る数字」をケルビン設定で撮影してみましょう。


