カメラの設定で「絞り(F値)」の決め方に迷った経験ありませんか?
「とりあえず背景をボかしたいから、一番小さい数字(開放)で撮ればいいよね?」
「なんとなくF4くらいにしてるけど、正直正解がわからない…」
こういった疑問に答えます!
絞り値をなんとなく決めてはいけない3つの理由
シチュエーション別・絞り値の決め方の基準
シャッターを切る前に「一瞬」考えるべきこと
※5分ほどで記事は読み終わります。
5分後には、F値をなんとなく設定せず、「意図を持った写真」が撮れるようなるはずです。
絞り値をなんとなく決めてはいけない3つの理由
理由は下記のとおり。
- 理由①:レンズの「美味しい画質」を逃すから
- 理由②:ピント面の「厚み」が変わるから
- 理由③:写真から「引き算」ができなくなるから
順番に解説していきます。
理由①:レンズの「美味しい画質」を逃すから
レンズにはもっともキレイに写る「美味しい絞り値」があります。
多くのレンズでは、「開放から1〜2段絞る」と最強の画質になります。
F値を一番小さくした「開放」状態だと、周辺が暗くなったり、解像度が少し甘くなったりします。
例えばF1.8のレンズなら、F2.8まで絞るだけでシャープでクリアな描写に早変わり。
「ボケれば良い」という理由だけで開放にし続けると、せっかくの高画質レンズの性能をフルに発揮できません。
”絞ると画質が上がる”ことを頭の片隅にいれておくと、開放絞りと使い分けができるようになります。
理由②:ピント面の「厚み」が変わるから
絞りはボケ具合だけでなく、ピントが合う「奥行きの幅」を決めます。
初心者がやりがちな失敗が、「開放すぎて片目しかピントが合っていない」という現象。
例えば、少し斜めを向いたポートレートをF1.4で撮ると、手前の目にはピントが合っていても、奥の目はボケてしまいます。
これが「表現」なら正解ですが、「記録」や「美しさ」を求めるなら、F2.8やF4まで絞って両目にピントを合わせるのも正解。
「ボケが大きい方がプロっぽくない?」と思うかもしれません。
確かにボケは魅力ですが、ピントが甘い写真は、後から見返した時に「惜しい写真」になりがち。まずは「どこまでをハッキリ見せたいか」で数字を選びましょう。
理由③:写真から「引き算」ができなくなるから
絞り値は、写真の中の「情報の量」をコントロールするスイッチです。
背景をどのくらい見せたいか、を基準に考えましょう。
例えば、せっかくオシャレなアンティークスタジオで撮っているのに、F1.4で背景をドロドロにボかしてしまったら、どこで撮ったか分からなくなります。
逆に、生活感のある部屋でモデルを際立たせたいなら、思い切り絞りを開けて情報を消す必要があります。
「なんとなく設定する」を卒業して、「意図を持って撮る」イメージを大切にしましょう。
絞り値を決める際の基準
迷った時の基準は3つです。
- 基準①:1人ならF2.0〜F2.8(ボケとピントのバランス)
- 基準②:2人以上の並びならF4〜F5.6(全員にピント)
- 基準③:スタジオの雰囲気を出すならF8(背景まで見せる)
順番に解説します。
基準①:1人ならF2.0〜F2.8
開放(F1.4など)よりも少しだけ絞ることで、瞳の解像感を出しつつ、背景もキレイに整理されます。
ただ、開放絞りの最大のメリットである「ボケ量」が失われるので、イメージに合わせて柔軟に設定しましょう。
絞ることでボケの見え方も変わってきます。
開放よりボケがキレイに見えることもあるので、設定を変えて何度も撮影してレンズの癖をつかみましょう。
基準②:2人以上の並びならF4〜F5.6
コスプレの合わせ撮影などで複数人を撮る時は、迷わず絞りましょう。
前後に少しズレるだけで、誰かの顔がボケてしまうリスクを防げます。
「あとで確認したら一人だけ顔がぼけていた」
こうなると失敗なので、絞り値を設定した上でモデルさんの位置を調整。
撮影しながら確認する手順をしっかり守って撮影しましょう。
基準③:スタジオの雰囲気を出すならF8
「引き」の構図で、部屋全体を世界観として見せたい時は、しっかり絞ります。
F8まで絞れば、手前のモデルから奥のインテリアまでカッチリ写り、情報量の多い豪華な写真になります。
レンズの焦点距離によっても見え方が変わる(広角に近づくほどピントが全体に合いやすい)ので、ISO感度とも相談しつつ、設定するのがコツです。
絞りの設定で一番大切なこと
「主役をどう引き立てたいか」をイメージすることです。
カメラの設定(露出)を合わせるためだけにF値をいじるのは、すごくもったいないです。
明るさはISO感度やシャッタースピードでも調整できます。
撮影の前に、モニターを見てこう考えてみましょう。
「この背景の小物、もう少し形が見えた方が可愛くないかな?」
「この表情を一番際立たせるには、背景はもっと消すべきかな?」
この「情報の引き算」ができるようになると、写真の説得力は爆上がりします。
F1.4の単焦点レンズを買った時は嬉しくて、何でもかんでも開放で撮って後で見返すと、どれも同じような「背景がボケてるだけの写真」ばかり。
そんな失敗をしないためにも、「じっくり悩んで」F値を決めてみましょう。
この記事の内容を意識して、次は「同じ構図でF値を1段ずつ変えて撮り比べる」練習をしてみませんか?

