スタジオ撮影で技術の次にぶつかる壁、それが「ポージング指示」です。
「モデルさんにどう動いてもらえばいいか分からず、沈黙が怖い…」
「結局いつも同じようなポーズばかりになって、写真のバリエーションが増えない…」
こういった疑問に答えます!
ポージング指示をスムーズにする3つの手順
指示を出すときにやってはいけない注意点
ポージング指示で一番大切なこと
※5分ほどで記事は読み終わります。
5分後には、モデルさんと楽しく会話しながら、流れるようにポーズを引き出すキッカケを掴めるはずです。
ポージング指示をスムーズにする3つの手順
手順は下記のとおり。
- 手順①:まずは「重心」を指定する
- 手順②:顔の向きではなく「目線」で誘導する
- 手順③:具体的な「動作」をリクエストする
順番に解説していきます。
手順①:まずは「重心」を指定する
ポージングに迷ったら、足元から決めてみましょう。
初心者に一番おすすめなのは「後ろ足に重心を置いてもらう」ことです。
その理由は、後ろに体重をかけることで自然と胸が開き、体のラインがキレイに出るからです。
逆に前に重心があると、威圧感が出たり、猫背に見えたりします。
「右足に体重を乗せて、左足は一歩前に添えるだけにしてください」と伝えてみましょう。
立ち姿に「流れ」ができ、美しいシルエットになります。
「棒立ちの方が自然じゃない?」と思うかもしれません。
写真に撮ると棒立ちは「緊張している人」に見えてしまいます。
まずは重心を片方に寄せて「隙」を作ってあげましょう。
手順②:顔の向きではなく「目線」で誘導する
顔の角度を細かく指示しすぎるのは逆効果です。
「あごを引いて」と言うより「レンズの少し下を見てください」と伝えましょう。
「あごを引いて」と意識しすぎると、モデルさんの首筋に力が入り、不自然な表情になってしまいます。
例えば、「あそこの時計を見て」「次は私の肩越しに後ろを見て」と視点を誘導します。
目線が動けば、顔の角度は自然とついてきます。
これで、無理に作った顔ではなく「自然な表情」を表現できます。
手順③:具体的な「動作」をリクエストする
「ポーズして」という言葉は、モデルさんによっては難しく感じてしまいます。
具体的に「動作(アクション)」をお願いしましょう。
静止したポーズを求めるのではなく、小さな動きを繰り返してもらうイメージです。
「髪を耳にかけてみて」
「袖を少し直してみて」
といった日常的な動作をリクエストするだけでOK。
その動作の途中に生まれる「一瞬の隙」
そこに全神経を集中させてみましょう。
「動いているとブレるのでは?」という意見もありますが、そこはシャッタースピードで解決です。
※動きに合わせて1/500程度が目安。
型にはまったポーズを撮るのではなく、動いている中の「無意識な瞬間」を狙ってみましょう。
ポージング指示の注意点
注意点は3つあります。
- 注意点①:否定的な言葉を使わない
- 注意点②:自分でやって見せる(お手本)
- 注意点③:沈黙を作らない
順番に解説します。
注意点①:否定的な言葉を使わない
「そのポーズ、変ですね」は絶対NGです。
たとえ微妙だと思っても、「いいですね!次はもっとこうしてみましょうか」とポジティブに変換すると、いい空気感がつくれます。
モデルさんが「今の自分、キレイに撮れてるんだ」と安心することが、良い表情を引き出すコツ。
表情を意識して雰囲気作りを行いましょう。
注意点②:自分でやって見せる(お手本)
言葉だけで説明しようとせず、自分も同じポーズをしてみましょう。
「右手をこうして…」と説明するより、カメラを一度置いて自分がやって見せる方が10倍早く伝わります。
ちょっと照れくさいかもしれませんが、これが一番わかりやすい!
ポーズ集の冊子を作ったり、画像を用意しておくのもおすすめです。
注意点③:沈黙を作らない
設定に集中して黙り込むのは、モデルさんを不安にさせます。
「あ、今の光すごくキレイです!」
「いいですね、その角度最高です!」
と、独り言でもいいので声を出し続けましょう。
沈黙はお互いの緊張がダイレクトに伝わってしまいます。
シャッター音と声が重なるリズムが、撮影現場の空気を作ります。
ポージング指示で一番大切なこと
「完成図を共有すること」です。
なぜそのポーズをしてほしいのか、モデルさんとイメージを合わせましょう。
「今日はクールな雑誌っぽい感じで撮りたいから、あえて目線を外してほしいんです!」と一言添えるだけで、モデルさんもどう動くべきか理解しやすくなります。
初心者の場合は「指示しなきゃ!」と焦りますが、ポージングはカメラマンとモデルさんの共同作業です。
撮った写真を定期的にモニターで見せて、「これ、めちゃくちゃキレイですね!」と一緒に喜ぶ。
その積み重ねが、最高のポージングを引き出す一番のコツです。
この記事の内容を試してみたい方は、まずは鏡の前で自分でポーズをとり、どこに重心を置くとキレイに見えるか試してみましょう。


