スタジオでストロボを使い始めると必ず迷うのが「ISO感度の設定」です。
「ストロボを使うなら、ISO感度は100に固定するのが正解だよね?」
「でも、ISO100だと暗いんだけど、どうすればいいの…?」
こういった疑問に答えます!
ストロボ撮影でISO感度を上げるべき3つの理由
ISO感度を決める際の具体的な手順
高感度ノイズへの考え方と一番大切なこと
※5分ほどで記事は読み終わります。
5分後には、ISO感度を現場の状況に合わせて柔軟に設定できるようになっているはずです。
ストロボ撮影でISO感度を上げるべき3つの理由
理由は下記のとおり。
- 理由①:ストロボの「光量」を節約できる
- 理由②:背景の「環境光」を取り込める
- 理由③:ストロボの「パワー」があがる
順番に解説していきます。
理由①:ストロボの「光量」を節約できる
ISO感度を上げると、ストロボを弱い光量で使えるようになります。
「モデルさんの良い表情なのに、ストロボの充電が間に合わなくて光らなかった…」
こういう失敗を防げるので、リズムが命の人物撮影において大きなメリット。
弱い光量ならストロボのチャージが瞬時に終わるので、テンポよくシャッターを切れます。
「ISOを上げると画質が悪くならない?」と思うかもしれません。
確かにそうですが、今のカメラならISO800程度まではノイズはほぼ気になりません。
「光量が足りなくて真っ暗」な写真より断然いいです。
理由②:背景の「環境光」を取り込める
ISO100固定で撮ると、ストロボの光が届かない背景は暗くなります。
ISO感度を上げることで、スタジオ内の地明かり(定常光)をセンサーが拾いやすくなり、背景まで自然に明るい写真になります。
例えば、白ホリ(白いスタジオ)で撮る際、ISO400〜800程度まで上げると、ストロボの光が壁に回って部屋全体がふわっと明るくなります。
「いかにもフラッシュを焚いた感」が消え、自然な仕上がりになります。
理由③:ストロボの「パワー」があがる
「ISOを上げる=ストロボが強くなったのと同じ効果がある」ということです。
ISO100でストロボフル発光(1/1)が必要な場面でも、ISO400まで上げれば4分の1(1/4)の光量で済みます。
遠く離れた被写体や、大きいF値でストロボ撮影する際にISO感度を上げると、違いがわかりやすいです。
「ISO感度を高くすると、ストロボのパワーが上がる」
このイメージがあると設定しやすいです。
ISO感度を決める際の手順
手順は3つあります。
- 手順①:ストロボ無しで背景の明るさを決める
- 手順②:ベースISO(100〜200)で撮りはじめる
- 手順③:足りない分をストロボの光量で補う
順番に解説します。
手順①:ストロボ無しで背景の明るさを決める
いきなりストロボを光らせるのはNGです。
ストロボのスイッチを切り、ISO感度を上げて「背景が理想より少し暗い程度」の明るさになるよう設定しましょう。
最初からストロボありきで設定すると基準の明るさを決めにくくなります。
まずはストロボなしの状態でテスト撮影し、明るさの目安を決めましょう。
手順②:ベースISO(100〜200)で撮りはじめる
基本はISO100〜200を基準値(ベース)としてスタートしてみましょう。
露出は
・ストロボ出力
・絞り値(F値)
で作るのが原則です。
慣れないうちにISOを最初から上げてしまうと、調整が難しくなります。
まずは低ISOで「どんな光量・F値の組み合わせが理想か」を決めましょう。
・ストロボの発光が追いつかない
・光量が物理的に足りない
・背景を明るくしたい
といった明確な理由がある場合のみ、”補助的に上げる”というイメージがおすすめです。
手順③:足りない分をストロボの光量で補う
背景の明るさが確保できたら、最後にストロボをONにして被写体(人物)を照らします。
これで「背景は自然な明るさ、人物はストロボでクッキリ」に近づきます。
”ストロボは最後に発光させる”意識で設定するのがコツ。
光を補うイメージで撮影すると、ストロボ設定の理解も進みます。
ストロボ撮影のISO設定で一番大切なこと
「ノイズを恐れず、撮影テンポを優先すること」です。
カメラの設定に正解はありませんが、
「画質を優先しすぎて、シャッターチャンスを逃すこと」は避けましょう。
撮影場所によって天井の高さや物の配置など、制限がたくさんあるので慣れていてもストロボ撮影は難しいです。
最初のうちは完璧を求めすぎず、レタッチも駆使しながら撮影を行うのがポイントです。
100点の画質より、100点の表情を撮る
カメラの液晶で拡大しないと分からない程度のノイズを気にして、ISO100に固執するのはすごくもったいないです。
ISOを柔軟に上げることで、
- ストロボが速くチャージされる
- 被写体との会話に集中できる
- 背景までキレイな写真が撮れる
というメリットがあります。
初心者のうちは「ISOは低いほど正義」という呪縛を捨て、スタジオ撮影を楽しんでみましょう。
シャッターチャンスに集中して一瞬を逃さないことが大切です!


